サーランバ・サルワーンガアサナ(肩立ちのポーズ)
肩立ちのポーズについてアイアンガー師のLight on yoga(ハタヨガの真髄)を参考に記したいと思います。
サーランバは「支えられて」という意味の語。
サルワはすべて、アンガは身体とか四肢。
このポーズは、全身あるいは四肢が支えられるのでこの名がついた。
ポーズの効果
サルアーンガアサナの効果は、いくら述べてもいいすぎることはない。
このポーズは古代の賢者が人間に授けてくれた、最も偉大な賜物の一つである。
サルワーンガアサナは、アサナの母である。
母親が家庭内の調和と幸福のために力を尽くすように、このアサナは、人体機構の調和と幸福に大きな役割を果たす。
ほとんどの病気の万能薬である。
というのもサルワーンガアサナはとくに首に位置している甲状腺、副甲状腺の機能を増進するからである。
あごをひくことにより、その周辺の血行が良くなる。
身体を上下することにより、重力によって無理なく静脈血を心臓に送り返すので、健康な血液が首や胸をめぐることができる。
したがって、息切れ、動悸、喘息、気管支炎、のどの病気に悩むものには大いに助かる。
この上下逆になった状態でも、頭が固定しており、あごをおしつけることによって頭の方への血が制御されているので、神経を鎮め、頭痛(たとえ慢性のものでも)を取り除く。
このアサナを続けると、風邪や鼻の異常が治る。
神経を静める効果があるので、高血圧、いらだち、短期、神経衰弱、不眠症を治す。頭を逆さにすることにより、重心が変わり、腹部臓器にも影響し、腸の働きが活発になって便秘が治る。
そのため毒素が排出されエネルギーが満ちてくる。
サルワーンガアサナを規則的に行えば、生まれ変わったようになり、心は平静で人生の喜びを感じるといってもけっして過言ではない。
長い病気の後でも、毎日このアサナを2回行うと、失われた活力を取り戻すことができる。