ヨガのなかでもっとも有名なポーズ、太陽礼拝(スーリヤ・ナマスカーラ)
ヨガポーズのほとんどがひとつの姿勢をとって静止するものが多いなかで、動きが多くダイナミックですね。

太陽礼拝は12のポーズで構成されます。
ただ、全世界のあらゆる流派のヨガスタジオで実践されていることもあって、おおまかな動きは共通しているものの、細かい動きは流派によってかなり違いがあります。
そのため、今回は太陽礼拝のアウトラインをご紹介します。

太陽礼拝のなりたち

ヨガの歴史のなかで太陽礼拝はいつ頃から行われているのでしょうか?
「ハタヨーガ・プラディピカー」などハタヨガの経典には、コブラのポーズなど太陽礼拝を構成するものについての説明はあるものの、太陽礼拝そのものに関する記述はありません。太陽礼拝がヨガのポーズとして確立したのは20世紀になってから。
「現代ヨガの父」といわれるクリシュナヤチャリヤによって現在のスタイルにまとめられました。

太陽礼拝にでてくるポーズ

  • サマスティティ
  • ウルドヴァハスタアーサナ
  • ウッターナーサナ
  • アルダ・ウッターナーサナ
  • クンバカアーサナ
  • チャトランガ
  • ウールドゥヴァ・ムカ・シュヴァナアーサナ(アップドッグ)
  • アドームカシュヴァーナーサナ(ダウンドッグ)

期待できる効果

太陽礼拝はヴィンヤサ、動きと呼吸を連動させておこなう動きです。体の動きだけをを追いかけていくのではなく、呼吸を意識することが大切です。体と呼吸をリンクさせていくことで、ヨガの目標のひとつである身体コントロールが自然に身についていきます。
また、12のポーズはヨガの基本的なポーズで構成されています。前屈するポーズと反らすポーズがバランス良くまとめられているため、太陽礼拝を行うことで体のバランスを整える助けになることでしょう。実際に、太陽礼拝を習慣にとりいれることで体調がよくなったりストレス軽減効果があったりするようです。

「礼拝」という名前

名前に「礼拝」という言葉がはいるため、このポーズに宗教的なものをイメージするかたも多いと思いますが、その内容は宗教をこえた普遍的なものです。

太陽礼拝のサンスクリット語は「スーリヤ・ナマスカール」。

太陽(スーリヤ)はすべての生命を育むエネルギー源であり、自然の力の象徴でもあります。大自然への感謝を表す行為(ナマスカール)がヨガにおける太陽礼拝です。
ヨガにおける太陽礼拝は宗教だけにとどまるものではなく、大自然への感謝の表現でもあるのです。
それは日本人が大切にしてきた、自然を尊ぶ心や「和」の心にも通じるものといえるでしょう。

太陽礼拝

太陽礼拝はヨガのいいところをコンパクトにまとめられてているので、忙しくて時間がとれないときなど、効率的にヨガができますね。上手に日常生活にとりいれることで、充実したヨガライフをお過ごしください。

画像出典:Photo:Surya Namaskar By Infinite Extreme Photography