ヨガにはたくさんの種類と流派がありますが、ヨガを行う上で息を吸って吐く「呼吸」をコントロールする調気法(プラーナーヤーマ)が最も大切なことであることは、どのヨガでも共通です。調気法(プラーナーヤーマ)について、方法と注意点、ポイントなどをわかりやすくご紹介してきます。
はじめに
ヨガとは呼吸、ポーズ、瞑想を通して体と心に向き合います、特に呼吸の状態は精神を表すと言われており精神が乱れている時は浅くて速い呼吸になり逆にリラックスしていればゆっくりと深い呼吸になります。ヨガの呼吸法をマスターすると精神のバランスが崩れた時でも意識的に呼吸を操作することで精神的にも肉体的にもバランスを整えることができます。
1.呼吸法とは?
呼吸は心と体をつなぐ架け橋であると言われています。
心と呼吸は直接関係していて人は呼吸によってその時の気分をえることができます。例えば恐怖や不安で呼吸が浅く、速い場合に意識して深呼吸をすることで心拍数が下がり恐怖や不安が消えていくというものです。体と呼吸の関係では息を吸うことで血液中に酸素を取り込み体の隅々に運び、吐くことで体内の二酸化炭素を排出します。吸う事で血液中の酸素の濃度を効率的に上げることで体を健康にして吐くことで血液中の毒素を排出する事になります。呼吸法をマスターすると通常の7倍もの酸素を取り入れることができるようになるといわれています。
2.呼吸法の種類
一般的にヨガの呼吸法のことをプラーナヤーマと言います。呼吸(プラーナ)をコントロールし、自律神経にも働きかけ、さらに効果的にヨガをすることをが調気法(プラーナーヤーマ)です。
ヨガの豆知識
プラーナとはサンスクリット語で「生命力」「気」「呼吸」の意味を表します。
アーヤーマとは「制御」「制止」「延長」などコントロールすることを意味するします。
プラーナーヤーマとはプラーナとアーヤーマの合成語です。
ヨガは種類によって呼吸法が異なりヨガを深めるためには呼吸をコントロールすることが重要です。代表的なヨガの呼吸が以下の呼吸法になります。
3.心と体に対する呼吸法の効果とは?
呼吸法をマスターすると心と体にどのような効果があるのでしょうか?心と体に対する効果についてご説明させて頂きます。
<心に対する効果>
ヨガの呼吸法を正しく実践する心が整い、集中力がアップすると言われています。では心に対する効果とは何でしょう。
- 自律神経のバランスが整う
- 集中力が高まる
- 頭をすっきりさせ、思考力がアップする
- 気持ちが安定する
- 安眠効果
- ストレス解消
<体に対する効果>
ヨガの呼吸は基本的に鼻呼吸です。鼻呼吸をすることで肺に入る空気の量を調節して、更に鼻孔がフィルターの役目をすることで空気中の塵埃や微生物の侵入を防ぎます。また体温が上がり柔軟性がアップし自然と腹筋が鍛えられます。
- 基礎代謝のアップ
- 腹筋の強化
- 消化力のアップ
- 血行が良くなる
- 免疫力の向上
- 血液中の毒素や老廃物のデトックス効果
呼吸法を行うことで心と体に様々な効果が出ます。しかし効果を得るためには正しい方法で呼吸をすることが大切です。次に呼吸法のポイントを見ていきましょう。
4.呼吸法のポイント
- ヨガの呼吸は基本的に鼻呼吸で行う
- 吐く息と吸う息の長さをなるべく同じにする
- 息を止めないように常に呼吸を意識しましょう
- 動作と呼吸を合わせる
- 急いで呼吸したり、無理をしないこと
初心者の方はとにかくポーズの最中は呼吸を止めないことが大切です。
また、調気法をする上で一番大切なことは、ゆっくりと始め、自分のペースで行うことです。呼吸の速度や回数を意識しないことが大切です。あせらず時間をかけて、自分の調気法(プラーナーヤーマ)を日々少しずつ発展させていくという気持ちが大切なことです。
終わりに
ヨガを始める前は、日常生活の中で「呼吸」を意識し、自分の「呼吸」と向き合うことはほとんどなかったのではないかと思います。
呼吸と聞くと簡単そうですが以外にできないものです。特にヨガ初心者の方はポーズの途中で呼吸を止めてしまいがちです。そんな時は呼吸の方法よりも呼吸を続けることに意識を向けましょう。
心も身体も柔らかくしなやかに、美しく前向きな気持ちで毎日を過ごせるように少しずつ練習を続けてみてください。