ワナカムヨガスクール福岡WS

夏の終わりに、始まったワナカムヨガスクールの秋ツアーは、台風と共に最初の地、福岡へと上陸
強い雨脚の中、それでも満員の福岡WS初日の1時限目は、ヨガセラピー
マスター・スダカーらしく「ヨガセラピーとは何か?」そして「何故ヨガをしているのか?」という問いかけからクラスはスタート。
「胸に手を当てて、正直に自分自身に問いかけて欲しい、ヨガを始めてから本当に、より健康になったのか。ヨガをしていない自分の家族の方が、よっぽど健康ではないのか」と耳に痛いお言葉も。
確かにヨガをし始めてから、膝に違和感をおぼえたり、腰が痛くなったり、私自身も含めて、ヨガ仲間が集まれば「関節の痛み」の話題は尽きない。ヨガを始めて体力は増したけど、色んな怪我もしたし、今も膝の痛みに悩まされている。
そして、マスターは問いかけ続ける。「ヨガが悪いのか?それとも皆さんの練習が間違っているのか?」と。「ヨガとはそれ自体がセラピーであり、ヨガと怪我とは一番無縁であるべきである」と断言するマスター。でも、わたしは「怪我から学ぶ」と教わってきたけどなあ、と訝しみつつも、マスター・スダカーから指示される練習法をペアになって1時間近く黙々と続けていくと、あら不思議、軽い、身体が軽い。この感覚は言葉では形容しがたく、経験する以外にない“楽さ”と“軽さ”。

ワナカムヨガ

この日の最終ポーズは、ゴムカーサナ。いつものヨガクラスでは先生に両手を引っ張ってもらって、何とか指先をクロスさせ、上の腕の肩と下の腕の二の腕あたりに引き攣りとしびれを感じるポーズでしたが、マスターに言われるがままに身体を動かした後にポーズを取ってみると、肩や腕が引き攣るような感覚も痛みも全くなく、しかも手と手がしっかりと握れるから驚き!

「正しい練習をせずに、間違った練習をしながら、“ヨガは怪我が付き物”だなんて、決して今後言わないで欲しい。ヨガ発祥の地から来た人間として、それほど悲しいことはない」
と真剣な表情で懇願するマスター・スダカー。
間違った練習を続けて、その内身体を壊してヨガから離れていく、長く教鞭を取っていた香港でそんな生徒さんを大勢見てきたそう。そして、過去3年間訪れている日本でも、香港以上に真剣に練習をし、日本人ならではのまじめさと忍耐力が逆効果となって、怪我をし続けるヨガ生を輩出している理由の一つ、と分析していました。

ワナカムヨガ

クラスの最後に、首のヘルニアという持病を持つ生徒さんをモデルに、橋のポーズに挑戦。わたしも含めて周囲の方がどきどきしながら、大丈夫だろうかと見守る中、細やかに指示を出していくマスター・スダカー。怪我や故障を抱えている人は、その弱い箇所を守ろうとして、本来正しくない箇所を駆使してアサナを取ろうとするから、尚更逆効果であり悪循環なのだ、と。
正しい身体の使い方を理解すれば、ヨガで怪我をすることなんてありえないんだ、と、丁寧に細やかな指示を与え続け、その生徒さんが最終ポーズに到達。痛みなしでセッツベンダーサナが出来るなんて思ってなかったと、語る彼女とマスター・スダカーにWS参加者全員が拍手。
正しい練習の重要性と「ヨガ自体がセラピーである」というマスター・スダカーの一言が証明された瞬間でした。
ヨガとは日常生活の縮図であり、日常生活でおかしている私達の悪癖や習慣というのものは、そのままマットの上にあらわれるのだな~っと体感した一日でした。
これが、インドの叡智なのだと、実感。

こちらの記事はヨガマガにお寄せ頂いたものです。
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