プラナヤマのクラスをしていると、必ず出てくる質問の一つ、「どうして左の鼻だけで呼吸するの?鼻が詰まっているから反対じゃダメ?」
どちらの鼻で呼吸するかはとても大切なことなんですよ。インドではスワラヨガと呼んでいます。左右の鼻から通る二つの気道の関係はそれぞれ”月と太陽”の関係。バランスを整えることがとても大切です。
さて、左右それぞれどんな意味が有るのでしょう?
左の鼻腔(イダー) -月・女性・冷たさ・リラックス・右脳の働き
右の鼻腔(ピンガラ)-太陽・男性・暖かさ・アクティブ・左脳の働き
このような特性を持っています。
それぞれの気道は鼻腔を通って、背骨沿いにあるスシュムナと呼ばれる大きな気道の周りを交差しながら、尾てい骨まで続いています。
スワラヨガとは、二つの気道の特性を活かして、一日の生活のバランスを整えるヨガです。
ちょっと考えてみましょう。
上に書いた左右の特性を考えてみてください。
例えば、夜寝る時にはどちらの気道が活発に働いているでしょうか??
答えは...簡単ですね。左のイダーです。
眠りに就くときには左の鼻で呼吸をしてリラックスした状態であるべきです。
では仕事をする昼間は???
そう、右のピンガラです。
では、試しに今どちらの鼻が働いているか、片方ずつ指で鼻腔をふさいで呼吸してみましょう。
片方が、もう片方より通りが良ければ、そちらが活発に動いている証拠です。どちらも同じように通っていれば、とてもバランスの良い状態。どちらも閉じていれば??? 困りますね。
例えば、これから仕事をしなくてはいけないのに、右の鼻が閉じていたら困ります。やる気も集中力も沸きません。
食事をする時に、左の鼻が閉じていたら?消化が悪くなってしまいます。
では、スワラヨギーおススメの解決方法をお教えしますね。
開いて欲しい鼻腔の反対側の脇を圧迫してみましょう。1分くらいでも感じられますよ。
おススメは、ヨガブロックを脇に強く挟む方法です。
1分後、ブロック(または、身近にあったもの)を脇から取って、改めてどちらの鼻が通っているか観察してみて下さい。あら不思議!圧迫した脇と反対側の鼻が通っています。
もうちょっと考えてみましょう。
あなたは夜眠りに就くとき、どの様な格好で寝ていますか?
横向きで寝ている人は要注意!!!どちらを向いている?
夜の気道はイダー(左の鼻腔)です。
では、どちらを向いて寝ればいいですか?
右の脇を圧迫すると左の鼻が通ります。反対に、左向きに寝ていると、右の鼻が活発になり左が塞がってしまいます。つまり、寝付きにくくなり、睡眠も浅くなってしまいます。
睡眠に心配がある方は、寝る前の姿勢に気を付けてみるといいかもしれません。
右向きに寝てみると、いつもよりグッスリ眠れるかも。
左右のバランスを整えるためにプラナヤマ(調気法)もおススメです。
左の鼻を使うチャンドラ・ヴェーダナ・プラナヤマ(月の呼吸)は、心身ともにリラックスするのにおススメです。右の鼻を使うスーリヤ・ヴェーダナ・プラナヤマ(太陽の呼吸)は身体を温めてくれると同時に、細胞の働きを活発にしてくれます。
左右の呼吸を交互に行うナディショダナは、瞑想前に最もおススメの調気法です。
詳しい方法は、ぜひ先生に教わって練習してくださいね。
経験から生まれたヨガの智慧、スワラヨガに興味津々です。
hari om…
この記事を執筆した先生
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yuka先生 (ヨガ講師・バンスリ奏者)
ブログURL
http://s.ameblo.jp/aiiro-beniiro/インドを拠点にヨガとインド古典音楽の勉強を続けています。様々な形でアシュタンガヨガ、ハタヨガの指導。
・Tattvaa Yoga Shala-Ashtangayoga Teacher training 500hrs. (RYT500 取得)
・International Bansuri Academy 在学中