今回はニヤマの一つめサウチャについてです。

ニヤマ サウチャについて

サウチャとは「浄化」「清浄」「清潔」などの意味があります。体と心が清らかであること、そして考え方も綺麗であるようにとの教えです。

サウチャの実践とは?

サウチャを実践するためには体を石鹸や水洗いで清潔にすることはもちろんですが姿勢を正しくするポーズや呼吸法を活用して精神的な浄化にも励むことです。またなるべく農薬を使っていない野菜や果物、汚染されていない魚や肉などを食べることも大切です。

サウチャに向いている人とは?

喫煙や飲酒、薬物を常用している人ヘは特におすすめです。サウチャを行うと健全な生活を送ることができるからです。

サウチャの効果とは?

喫煙、飲酒、薬物の習慣やファーストフード、肉食の人がサウチャを行うと最初はとても難しく不快に感じる方が多いようです。特にポーズによって流れる汗はべとべとで悪臭を放ちます。しかし2,3ヶ月もすると流れる汗はサラサラで匂いもなくなるようです。

心の変化とは?

身体的な変化に伴い、心にも変化していきます。体が清潔に浄化されることで意識がすっきりとし、喜びを感じやすくなり、自分の心と向き合う準備が整います。

サウチャ(清浄、聖らかさ)

体の浄化と心の聖化が、幸福になりうるものである。
水浴のようなよい習慣は、体を外から浄め、アサナやプラーナーヤーマは内から浄める。
アサナによって体全身の調子を整え、生活の乱れによって生じた毒素と老廃物を完全に取り除く。
プラーナーヤーマによって、肺および血液を清め、神経を浄化する。
しかし体の浄化より、もっと大切なことは心を浄化することである。
すなわち、憎しみ、欲望、貪欲、錯覚、うぬぼれのような乱れた欲望と感情を浄化することである。
さらにもっと大切なことは、不純な思考を追い払って知性を聖化することである。
心の不純は、バクティ(崇拝・信仰)という水によって洗い聖めることができる。
知性・理性の不純は、スワディアーヤ(自己の霊性の探求)によって焼き消すことができる。

この内なる浄化は光と喜びをもたらすことができる。
それはまた、慈悲心を生み出し、苦痛・失意・慈しみと不幸を取り除くものである。
慈悲心が深くなると、他人の過ちや欠点だけでなくて、美点が多く見えるようになってくるのである。
他人の美点を尊敬することは、自己を尊敬することであり、この心は悲しみと困難に面したときの助けとなる。
また、心が澄んでいるときには精神を統一しやすいし、精神集中によって、意識と感覚をコントロールすることができる。
そうしてそのときには自己の体という「神殿」に入る用意ができており、同時に心という「鏡」の中に本当の自己を見ることができるのである。

食物を摂取する心も手段も聖なかでなければならない。
すべての命を支えている食物は、神に奉仕する力を与えてくださるものであるという自覚のもとに、拝む心で食さなければならない。
この拝む心と行のときに食物も浄化されるのである。

参考:ハタヨガの真髄より