― 音づくりの面で苦労された点はありますか。

I : そうですね、音づくりの話となると、更にマニアックな話になるのですがいいのですか?(一同 笑)

ヨガクラスに、このCDアルバムをそのまま丸っと使用できるよう、ヨガクラスの流れに沿うように9曲入りのアルバム全体を通して起承転結を持たせた『ヨガ用コンセプトアルバム』として構築していかなければならなかった点が苦労しました。

  • ①7つのソルフェジオ周波数(音)
  • ②身体内にある7つのチャクラ
  • ③実際の75分間のヨガクラスの流れに沿うように、全8曲の曲調と曲順を調整する

これらの3つの要素をすべてリンクさせてアルバムを構築することが、大変難しかった点です。

ーー️詳しく説明お願いします。

I : はい。まず①と②の呼応関係についてですが、以下の画像をごらんください。

VAIKUNTHAS6
VAIKUNTHAS8

ソルフェジオ周波数396Hz = ルートチャクラのムラダーラに呼応
ソルフェジオ周波数528Hz = おヘソに繋がるマニプーラチャクラに呼応

というように①と②は完全に呼応しています。(上記画像を参照)

仙骨から脳天まで身体内に縦配列されている各7つのチャクラに、それぞれ呼応している各7つのソルフェジオ周波数(音)を最下部にあるチャクラから上部へと順番に刺激を与えていくことで、各チャクラの浄化&活性化ができ、プラナ(身体エネルギー)が滞ることなく身体を駆け巡り、生き生きとした生活を送ることができるようになります。

しかし、下から順にセッションを行い、最後に脳天のチャクラを刺激してそのまま終えてしまうと、気が上がりっぱなしになり良くないので、最後にもう一度ルートチャクラにフォーカスさせてグラウンディングをしてからセッションを終える形にこのアルバムを設定したのです。それは、ヨガのセッションも『最後はシャヴァーアサナでグラウンディング』という理屈と全く同じセオリーです。

そして、①ソルフェジオと②各チャクラを完全呼応させ、更に③の実際の75分間のヨガクラスの流れに沿うように、画像8のように、全8曲の曲調と曲順を調整し、①、②、③を完全にリンクさせてアルバムを構成しようとしたのですが。。(上記画像2枚目)

そこで問題が出てきたのです(苦笑)

アルバムの一曲目を、通常行れている実際のヨガクラスの流れに沿うようにすると、、
クラスのオープニングとなる曲ですから、当然ながら『ゆったりと始まる曲調でなければなりません』

たとえば、バックベンド(反り系のポーズ)やヘッドスタンド(頭立ちのポーズ)の様な難易度が高めで、気分が高揚するアサナをクラスの始まりから行う。というようなクラス構成って、まずありえないじゃあないですか?(一同 笑)

それと同じように、ヨガ用アルバムとして、激しいイケイケの曲調からスタートするような曲構成はまず無いということはお分かり頂けると思います (一同 笑)

そして、2曲目は、シッティングポーズなどで身体をほぐしていける感じで1曲目よりも少しだけ感情が盛り上がる感じの曲調に、その後は段々と太陽礼拝や立ちポーズに移り行く為、それに合わせて曲調もだんだんエスカレートして行くよう曲調をコントロールしながら曲作りを行っていったのですが、

実際に音づくりを進めていくうちに、それは非常に難しいということに気がついたのです。

K : 通常、アーティストがアルバム制作する時って、例えばそのアルバムが10曲入りだとして、
大体は、全部の曲づくりをある程度終えてから、曲順は最後に決めるものなんですね。

例えば、この曲は一番盛り上がるので一曲目に持ってきて、視聴者のココロを鷲づかみにしたい! とか (一同 笑)

または、シットリと始まるこの曲から初めたい。とか。。

大体のアーティストがそんな感じで、アルバム全体の流れというか雰囲気を曲順を並べ替える形で表現していく訳なんですけど、それができない。ということに製作の途中で気がつきました。

今回のアルバムの場合、アルバムコンセプトとして『実際のヨガクラスの流れに沿うように、全8曲の曲調と曲順を調整しなければならない』ということと、チャクラを一番下から(一曲目から)順に脳天まで(7曲目まで)ソルフェジオで刺激を与えて、最後にもう一度グラウンディングの為に一番下のチャクラを刺激する(最後の8曲目)という『ソルフェジオとチャクラによる心身の浄化』に関する順番という「縛り」があり、『最初に設定した曲順によるアルバム全体の流れから変更することができない』すなわち『最後にアルバムの曲順を入れ替えるという、いつも自分達が行っていたアルバムの作り方ができない』ということに気がついたのです。今回の制作ではその点について大変苦労しました (苦笑)

I : そうだよね。
その点においては、あの、アリンダムのタブラに参ったよね(笑)

今回サポートミュージシャンとして制作に参加して頂いたタブラ奏者のアリンダムはインドに住んでいるので、まず、僕たちが日本で制作したデモトラックを送り、そのデモトラックに併せて向こうでタブラだけを(インドの太鼓)を録音してもらって日本に送り返してもらい、それをこちらで再度、デモトラックと重ね合わせて完成させるという工程での制作だったのですが、

『この曲はユッタリとした感じになるように、タブラ(インドの太鼓)を叩いて挿入して欲しい』という『実際のヨガクラスの流れに沿うような曲調になるように』こちらからの希望を彼に伝えてから録音に入ってもらったのですが、その後、彼が送り返してくれた音は、思いっきりタブラを叩き切った激しい音になっていて、こちらで元のトラックにそれを重ね合わせてみたのですが、ユッタリとした曲調が一変して、アゲアゲの曲調に様変わりしてしまい、私とKGO君が想い描いていたアルバムの流れに全く沿わない曲調となってしまって、『これではヨガできないよね。どうしよう・・』ということに。(困)

K : しかも、その重ね合わせて出来た曲が、とてつもなくカッコイイんですよ(一同 笑)
I : そうそう、普通ならアルバムのメイン曲になるぐらい良かったよね。

アリンダムは神! (一同 笑)

しかし、『ヨガのクラスや練習に使用するための音楽アルバム』というトータルコンセプトから外れるため、結局、アリンダムのタブラはそのまま残しつつも、KGO君になんとかしてユッタリとした曲調を保てる方向で楽曲を再構築してもらい曲を完成させました。

K : やっぱり、録音する時は演奏者と一緒にスタジオに入って『こんな感じで演奏して欲しい』とイメージを共有しながらでないと、海外との意思疎通のやりとりは難しいんだな~ と感じた出来事でした(笑)

I : その点に於いては、ジミーさん(宮下節男氏/サントゥール・インドの弦楽器)との録音はスムースだったんじゃない?

K : ですね。ジミーさんは僕のスタジオにいらしてくれたので、こちらのイメージをお伝えしてから音入れしてもらいました。

I : イメージの共有感が音にも現れているよね (笑)

K : ヨガにピッタリな、ゴージャスで煌びやか、それでいて品のあるサントゥールの音色は、安定のシャンティ音(笑)

I : そうそう、ジミーさんも、神!!(一同 笑)

― このアルバムをどんな感じで楽しんでもらえればと思っていますか。

ヨガ中のミュージックとしての使用はもちろんのこと、日常生活中のBGMとしてもオススメできます。
『音の薬』ソルフェジオ周波数がチャクラを整え、毎日をハッピー&シャンティで愛に満ち溢れた健やかな心持ちで過ごしていただけるかと思います。

― 最後に皆様へメッセージがあればお願い致します。

『ヨガしている時、キモチの良い音』というイメージを大切に、チャクラを浄化する、音の薬・ソルフェジオ周波数を用いてハタヨガ、緩めのヴィンヤサ、瞑想など、様々なヨガのシーンに沿うようバンドメンバーと試行錯誤を繰り返し構築したヨガ用のコンセプトアルバムが完成しました。
『ヨガ音の光・Light on Yoga Nada』
ヨガを愛するすべての人々に捧げます。

Hari Om

Ikki Bando and DJ KGO from VAIKUNTHAS


Light on Yoga Nada / VAIKUNTHAS

2016.6.3 yogamusic.jp にて先行リリース

アルバム詳細、ご視聴、お求めの方はこちらから
VAIKUNTHAS 2nd アルバム『Light on Yoga Nada』公式サイト

収録曲

01. Tulsi breeze
02. Hugging Earth
03. Ganga Mata
04. In the divine light
05. Harmony of the Goddesses
06. Chakra of Matyendra
07. Sati’s tears
08. Yogi’s wish

Produced by Ikki Bando
Sound Produced by Keigo Tanaka
Support musicians
Setsuo Miyashita / Santur Arindam Chakravarty / Tabla
Artwork / Saori Kanda

収録 全8曲 約75分
税抜価格  ¥2,500
品番  NICECD-005

VAIKUNTHAS6_1
VAIKUNTHAS(ヴァイクンタス)

日本を代表するYOGI・坂東イッキ(Executive Producer,Composer,Vo)才色兼備のディーヴァ・黒木桃子 (Lead Vocal)、
世界を震撼させる音の魔術師・生方ノリタカ (Composer, Vo,Theremin)、最先端緻密音構築者・ DJ KGO(Composer,Re-Mixer)の4人を中心メンバーとして活動。

インド古典音楽と現代エレクトロニックミュージックを有機的に融合させた、世界に2つと無い彼らのサウンドは、闇と光、黒と白、月と太陽という両極性を合わせ持つ、最古と最先端をねじり繋いだメビウスの輪のような普遍性を音として現す。

VAIKUNTHAS公式サイト
http://vaikunthas.wix.com/vaikunthas

VAIKUNTHAS公式Facebookページ
https://www.facebook.com/vaikunthas.jp/info/?tab=overview


prof_ikki
坂東イッキ

世界の旅先にてシバナンダ、ヴィンヤサなど様々なハタヨガ・スタイルを習得。 インド・リシュケシのヨギ、ルドラ氏に師事。アイアンガーシステムを徹底的に学 ぶ。
沖縄から発信されているハタヨガの新流派・ヴァイクンタヨガの創始者。 ヴァイクンタ・ヨガ・センター沖縄を設立し、ディレクター&ヨガインストラク ターを勤めている。 また、音楽の世界・ナーダヨガ(音ヨガ)にも精通しておりミュージシャンとして も活動。マントラバンドヴァイクンタスのリーダ-兼 ボーカリスト。

ヴァイクンタヨガ オフィシャルページ
http://vaikuntha.jp


pfof_KGO
DJ KGO

累計30万枚を超える人気カフェコンピ「Couleur Cafe」シリーズや 宇田川カフェの コンピCD「Udagawa Jazzy Night」、BeamsとのコラボCDの「Enjoy Home Making ゆる家事 Music」などをプロデュース。Joao Gilberto、 小野リサ、土岐麻子な大物 ミュージシャンの公式Mix CDも数多く手掛けている。 ヨガ界との繋がりも深く、ヨガフェスティバルなどでの選曲,ライブなども行う。 またCMやWeb音楽、カフェ、商業施設、アパレルなどのBGM制作、選曲なども数多 くこなしている。
あらゆる ジャンルの垣根を越えながら、良質で繊細、優しくもイノベーティブな音楽 性を追求している。
Niceness music 主宰。

Niceness Music 公式サイト
http://www.niceness-music.com