以下毎日.jpからの情報です。

東日本大震災の被災地の岩手県、宮城県などでは最低気温が氷点下の予想が出ており、少しでも早い「防寒対策」が必要だ。

日本登山医学会(事務局・千葉県浦安市)はホームページで、低体温症について注意を呼びかけている。同会によると、低体温症は、体の外に奪われる熱が多く、体温が維持できない時に起きるので、気温がそれほど低くなくても、栄養不足や疲労によって症状が出る。特に高齢者や持病のある人、子供はなりやすい。一般の体温計では、診断ができないため、手足が冷たくなったり、寒くて体が震えたら、低体温症のサインだという。

症状がでたら、ぬれた衣服、冷たい床、風に当たる場所などを避け、カロリーを摂取してエネルギーを補給すること。脱水症状になるため、温かい飲み物でなくても水分をとった方がよい。顔、首、頭部からも熱が逃げるため、帽子やマフラーも効果的。1人よりは2、3人で、元気な人も一緒に毛布にくるまると、より暖かい。

震えていなくても、ふらついたり、意識がもうろうとしてきたら、低体温症かもしれない。また、それまで震えていて、体が温まっていないのに震えが止まったら、重症化しているとみていい。急速に悪化するため、病院へ連れて行くことが望ましいという。搬送が難しい場合は、湯たんぽをわきの下、足の付け根、首の周りにあてて保温する。42度以上の湯たんぽを長時間あてるとやけどをするので注意が必要だ。

◇発泡スチロール、アルミシートでも暖かい

1995年1月に起きた阪神大震災では、大阪市内の製造会社から兵庫県芦屋市役所に床に敷く発泡スチロール2000枚が届けられた。段ボールだけより暖かく、助かったという。停電で暖房器具が使えない場合や、避難所の防火対策から、石油ストーブやガスコンロが持ち込めない場合、布団、毛布、防寒具、カイロなどが頼り。床に直接、布団や毛布を敷くより、段ボールや新聞紙をはさむ方が暖かい。

「市民防災ラボ」のホームページでは、「防災グッズ体験レポート」が公開され、防災用品を実際に使ってみた結果が紹介されている。ホームセンターなどで販売されているアルミ蒸着ポリエステルのブランケット(500円程度から)は、薄くて約50グラムと軽量だ。弱い風でもひらひらと舞い、取り扱いが難しいが、米国製の製品は気温が氷点下の雪の中でも、ブランケットの内側は12.9度に保たれた。すっぽり体を包むには、あぐらをかいて座ると効果的という

ブランケット自体に発熱効果があるわけではないので、肌にあたったり、地面に直接座ると効果が落ちる。破れやすいこともあり、寝袋や毛布に勝るものではないが、「それなりに役に立つ」という。

一方、暖房をつけたまま寝る場合、また車の中でエンジンをかけたまま寝る場合には、こまめに換気をする必要がある。

参照元サイト:毎日.jp