インドの神様、今回はインドの代表的な神様「シヴァ神」です。

ヨガをする人なら一度は名前を聞いたことがある神様でしょう。

シヴァ、マハーカーラ、ナテーシュバラ、アルダナレーシュバラ等
日本名:大黒天
役割:世界の破壊神
属性:土着神 :シヴァ
持物:三叉劇、蛇

ヴェーダ神話に登場する暴風雨神ルドラを前身とし、『リグ・ヴェーダ』では、「シヴァ」はルドラの別名として現われている。暴風雨は、破壊的な風水害ももたらすが、同時に土地に水をもたらして植物を育てるという二面性がある。このような災いと恩恵を共にもたらす性格は、後のシヴァにも受け継がれている。

ヒンドゥー教の三神一体(トリムールティ)論では、3つの重要な神の1人として扱われ、世界の寿命が尽きた時、世界を破壊して次の世界創造に備える役目をしている。

シヴァの妻はパールヴァティーで、その間の子供がガネーシャ歓喜天)である。軍神スカンダ韋駄天)は、シヴァの精をアグニガンガーに媒介させてもうけた子である。

また、シヴァ神の乗物はナンディンと呼ばれるで、ナンディンも神として崇拝されている。通常、シヴァの寺院の前にはナンディンが祭られている。

シヴァは世界が終わりに近づいたとき、もう一度世界を作り直すために、 いまあるすべてを破壊してリセットします。

ダンスの王様としてのシヴァ様 (ナタラージャ

シヴァ様は、インドの神々の中でも上位にいらっしゃる方でございます。
しかしながら、あまりに大きな力を持っているので
気にくわない人たちもいます。

シヴァのことがきらいな仙人達が、シヴァを殺そうとして呪いをかけた。
だけどさすがにトップクラスの神様。そんなのまったく通じない。
むかついた仙人達は虎を向かわせたけど、シヴァは虎の皮をはいで体に巻き付け踊り始めた。 それなら毒蛇!と蛇を投げたら、シヴァは蛇をネックレスにしてしまった。
怒って悪魔を放ったら、そいつを踏みつけて踊りは止まらない。

これはどうしたことかと仙人達が天界を見上げると、
神様達全員がシヴァの踊りに見入っていたので、 「おお、シヴァこそ宇宙の主!」 と心を改めましたとさ。

シヴァは踊りの神様です。 彼の踊りは宇宙のリズムであり、彼の踊りは世界を滅ぼし、また再生へと導いていく。 印度では、古代から歌と踊りが神聖なものとして重要視されてきました。 神々の前で108の踊りを演じたらしいく、その踊りのポーズは、南インドにある有名なシヴァ寺院にレリーフとしてその姿をとどめています。 印度映画に歌と踊りがあんだけ入ってるのもこの辺がルーツなんですよね。

毒を飲み干すシヴァ
不老不死の薬「アムリタ」を作るために、神様と悪魔が団結して協力。
世界山を軸、 宇宙蛇を綱にして海をかき回すのだ。
海をかき回すごとに世界が作られ、いろいろなものが生み出される。
#この辺、日本のイザナミ・イザナギと似てるね

しかし最後に蛇が毒をまき散らし、世界が滅びそうになってしまう!
そのとき、 その毒をシヴァが飲み干して、世界を救ったのだ。
このとき飲んだ毒のせいで、シヴァの頸は青いのだそうだ。

あ、ただ絵のシヴァの肌の色が青いのは意味がちがう。
シヴァ、本当は肌の色黒いです。しかし肌の色が黒いことを絵で表すのはタブーなので(黒は不浄の色だから)青を使うのです。
肌の色が青い神様、あれは肌が黒い神様=地元色強いということです。

修行に励むシヴァ様
シヴァ様は、ほかのインドの神様達とは決定的に

お姿が違うのには気が付きました?
シヴァ様、 修行僧の格好をしておられます。
ほかの神様は冠かぶったり体中に貴金属を巻き付けたり まあ豪華絢爛なんですけど、シヴァ様は

・髪の毛のばし放題
・たまにおひげモジャモジャ
・毒蛇を首に巻いてる
・腰布一枚

ってかんじで、かなり質素です。
印度の神話には、修行によってすごいパワーを得ることができた人間や魔族の話がたくさん出てくるんですが、修行して神々に近づこうとする者たちの指導者であるのがシヴァ様だったりもするんです。

ガンジス川を受け止めるシヴァ様

シヴァ様の絵でシヴァ様の頭の上から水がビューって出てるんですがわかります?
これってね、ガンジス河の女神「ガンガー様」なんですょ。

「ラーマーヤナ」のエピソードなんですが、
この河、じつは神々の住む天界の河だったんですよ。
ガンジス河が訳あって地上に降りてくることになったんですが
もともとすごいながれだったもんだから、 そのまま降ってくると地上は大洪水になってしまうわけ。
それはいかんと、シヴァ様がクッションになってくれたんですね。
ガンジス河はシヴァ様の頭からカラダを伝って地上に降りました。
んで、シヴァ様のカラダにふれた水。ってことで
聖なる水だということになっているとか。

ガンジス川様が地上に降りてきた理由は長くなるんでまた別のところにでも書きますが、簡単にいうとですね、とある聖者の機嫌を損ねた失礼な王子たちが聖者に殺されるんですがね、その魂を救うためにはガンジス河の水が必要なんだよ。と言われるわけですよ。
王子たちを助けにきたもう一人の王子が天に祈ってガンジスを地上におろしてもらうようにしてもらった。って話です。

参考文献:天竺奇譚、wikipedia