二元論について前回説明しましたが、
次は「ブラフマンのみが存在している。」と説明をした不二一元論についてお話します。

現在のインド哲学に大きく影響を与え続けたシャンカラという学者の考え方です。不二一元論とは、

「二元論なワケないよね!世界はブラフマンのみ。」

というものです。分かりやすいですね(笑)

シャンカラの学説では、「果中有因論」という有名なものがあります。そこで、物質世界の原因、材料は、ブラフマンにあると説明されています。

種が芽になった時、種としては知覚されません。しかし、種の存在は変わらない。

結果は原因を本質としている。
しかし、原因は結果を本質としていない。

「不純である世界の原因が純粋なブラフマンだとしても、ブラフマンが不純という事にはならない。という考え方です。

しかし、「そもそもこの世界は全て幻!!」

という、仮現説の方が一般的になっている気がします。ブラフマン自身が、「私はブラフマン」だと認知出来ていない勘違いを無明といいます。

道に落ちている縄を蛇と勘違いして恐れている状態に例えられます。

つまり、全てはブラフマンが勘違いして見ている幻。本来の自分自身の存在に気が付くことが出来れば、世の中の何にも恐れる必要がありません。だって、私は永遠に純粋なブラフマンなのだから。

さて、異なる立場の2つの流派の考え方を紹介しました。一方は、プルシャがプラクリティと結合し、プラクリティの創り出す世界を自分のことと勘違いしているという説。他方は、私はブラフマンだけど、自分を認識できない無明から幻を見ているという説。

どちらの方がしっくりきますか?だけど、結局行きつくところは似ています。

自分自身が純粋で美しい存在であることは共有の認識です。それを体感するには、やはりヨガ(瞑想)が適しているという解釈も共通しています。私は美しい存在だよ。という事を教えてくれるのもインド哲学の共通点。

そんなインドの思想が好きです。

筆者プロフィール

プロフィールYUKA

yuka先生 (ヨガ講師・バンスリ奏者)

ブログURL
http://s.ameblo.jp/aiiro-beniiro/
インドを拠点にヨガとインド古典音楽の勉強を続けています。様々な形でアシュタンガヨガ、ハタヨガの指導。
・Tattvaa Yoga Shala-Ashtangayoga Teacher training 500hrs. (RYT500 取得)
・International Bansuri Academy 在学中