油断するとすぐにぜい肉がついてしまう二の腕。特に薄着の季節には気になる部分ですね。目につきやすい部分だけに、二の腕が太いと、全体的にふっくらした印象になってしまいがちです。逆に二の腕が細くなれば、すっきりと華奢な印象になれるので、ぜひ引き締めておきたいですよね。ヨガで二の腕を引き締める方法についてご紹介します。
二の腕はどうして痩せにくい?
上腕には、上腕二頭筋と上腕三頭筋という筋肉があります。上腕二頭筋は腕の前側の筋肉。力こぶは、この筋肉によって作られます。上腕三頭筋は腕の後ろ側の筋肉で、私たちが「二の腕」と呼んでいる部分です。荷物を持つときなどに使われるのは上腕二頭筋です。
一方、上腕三頭筋は、日常生活ではあまり使われないため、ぜい肉がつきやすいのです。筋肉が衰えるとセルライトがたまり、それが血液やリンパのスムーズな流れを阻害します。この状態でトレーニングをしても効果が半減するため、二の腕を細くすることが難しくなってしまうのです。
ヨガには、全身に働きかけるポーズと、一部分に集中的に働きかけるポーズがあります。二の腕の引き締めのためには、上腕三頭筋に負荷をかけるポーズが効果的です。血流とリンパの流れを改善し、上腕三頭筋を強くするポーズをご紹介します。
おすすめヨガポーズ6選
ゴムカーサナ(牛の顔のポーズ)
足を深くからめて座り、片腕を上から、もう片方の腕を下から体の後ろに回すポーズです。腕を挙げることで血行の改善に、後ろの手を組んで軽く引っ張り合うことで二の腕引き締めに効いてきます。簡単そうに見えますが、ポーズ中に筋肉が使われているのが感じられるほど二の腕へのアプローチ力が高いポーズです。
肘は外側に開かず、なるべく体の中心部に寄せるようにします。こうすることで手を組みやすくなりますが、無理に組む必要はありません。また、脚をからめたときお尻が浮いてくる場合は、浮いてくる方にタオルを敷くか、足のからめ方をゆるくしてもかまいません。
ガルーダーサナ(ワシのポーズ)
立ちポーズです。腕を深くからめた状態で腰を少し落とし、片脚をもう片脚にからめて片脚立ちでバランスを取ります。腕同士、脚同士を深くからめ、血流を一度滞らせることで、手足を解放したときに血行がよくなります。腕を体から離して少し持ち上げることで、上腕三頭筋への負荷が高くなります。また、集中力も高めてくれるポーズです。
つま先までからめることが理想ですが、片脚で立つことが難しい場合は、つま先は地面につけたままでもかまいません。体を前に倒したときに背中が丸まらないように注意します。視線は一点を見つめましょう。
ウルドヴァムカシュバナーサナ(上向きの犬のポーズ)
うつ伏せの状態から両腕を立てて、上半身を持ち上げるポーズです。完成系は手のひらと足の甲だけが地面についている状態です。手の力をかなり使うため、腕全体の引き締めに効果が期待できます。脇を締めて胸を前に突き出すイメージで行うと、ゆったりと呼吸ができます。
中上級向けのポーズのため、初めのうちは脚全体が地面に着いたまま行います。肘が曲がっていると上腕三頭筋に効かせることができないので、注意します。また、肩が持ち上がらないように気をつけましょう。
アドムカシュバナーサナ(下向きの犬のポーズ)
四つん這いの状態でつま先を立て、お尻を高く持ち上げたポーズです。体全体で、お尻を頂点とした三角形を作ります。腕の力で上半身をまっすぐ保つため、腕全体を引き締めることができます。腕でしっかり地面を捉えることでポーズが安定します。
このポーズでは、上半身をまっすぐに保つことを最優先にします。上半身をまっすぐにできないときは膝を曲げ、かかとを上げたままポーズを取ります。重心は脚の方に置きましょう。首の力は抜いて、視線は脚と脚の間に向けます。
プールヴォッターナーサナ(上向きの板のポーズ)
脚を伸ばして座った姿勢から体の後ろに手を置き、お尻を持ち上げて全身をまっすぐに保つポーズです。腕立て伏せの腕を伸ばした状態をキープする板のポーズより、さらに上腕三頭筋への負荷が高いポーズです。呼吸が止まりやすいポーズなので、意識的に深く呼吸をしましょう。
負荷が高いということは、それだけ難易度も高いということです。少しずつキープ時間を長くしながら、無理なく行いましょう。体をまっすぐ保とうとするあまり、お尻に無駄な力が入ってしまいがちです。お尻ではなくお腹に力を入れて、姿勢を保つようにしましょう。頭は少し後方に倒します。
ウルドヴァハスターサナ(上向きの礼拝のポーズ)
まっすぐ立って、合掌した両手を天井に向けて伸ばすだけのシンプルなポーズです。普段は下に向かって伸びている腕を挙げることで、腕全体の血流とリンパの流れがよくなります。合掌した手同士を少し押し合うようにすることで、上腕三頭筋が刺激され、二の腕引き締め効果がアップします。
シンプルなポーズですが、正しいポーズを保つために気をつけるポイントがたくさんあります。内股に力を入れ、お腹をへこませることで体をまっすぐ保つことができます。手につられて肩甲骨が上がらないように、肩の力を抜きましょう。視線は天井に向けますが、首の後ろにシワができないよう、顔は軽く挙げるだけにとどめましょう。
二の腕やせヨガで得られる5つのメリット
- 上腕三頭筋を鍛えることで、ほっそりした二の腕を手に入れられる
- 二の腕に溜まった老廃物が流れ、むくみが解消される
- 二の腕の血行がよくなり、腕の冷えが改善される
- 二の腕が細くなることで、上半身がすっきりした見た目になる
- 腕につながっている脇や背中のぜい肉を落とすこともできる
もっと効果を出したい方へ
二の腕のトレーニングと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、腕立て伏せかもしれません。もちろん、腕立て伏せなどの筋トレ、つまり無酸素運動で二の腕を引き締めることは可能です。むしろ、筋肉をつけるためには無酸素運動の方が効果的と言えます。しかし、前述の通り、セルライトが溜まり、血流が滞った状態で行う筋トレは効果が半減してしまいます。
ずはヨガなどの有酸素運動で血流をよくしてセルライトを落とし、それから筋トレを行うことで効率的に二の腕をより効果的に引き締めることができるのです。ちなみに腕立て伏せは、腕の幅を狭くすることで上腕三頭筋に効かせることができます。
終わりに
上半身の印象を決める二の腕は、女性らしい華奢な体作りのためにはぜひ引き締めておきたい部分です。ヨガのポーズでは、引き締めたい部分を意識することで効果が倍増します。筋トレとヨガを上手に組み合わせて、最短距離でほっそりした二の腕を手に入れましょう。