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ヨガと車と私 – 佐藤伊都子先生

20代の頃、運転が好きな私は何も考えずに車に乗っていました。慣れてくるとスピードを出したり、免許取り立てにもかかわらず、数ヶ月間乗り続けていたらもう運転がうまい人になった気になって雨でも雪でも険しい道だろうが細い山路だろうがどこにでも平気で車で出かけたりしていました。
3回程車をぶつけたことがあります(幸いにも全部単独物損)それ以来慎重な運転を心がけるようになりましたが、人身事故でも起こしていたらと思うとゾッとします。
当時の私は高を括っていたのかもしれません。
その頃の生活面では、いろいろと辛い出来事が重なりストレスに押し潰されて心身のバランスは崩れ、物事を前向きに考えることができず、不摂生な生活で荒れた毎日でした。

そんな風に自分を見失いかけていた頃に偶然出会ったヨガ。
ヨガを深めていくうちに、自分自身を見つめることができるようになっていきました。荒れた生活で傷ついた心と体、失ったものも多く、罪の意識やトラウマなど、苦しい現実に向き合うことにもなりましたが、真実ときちんと向き合い自分の本当に求めてるものがわかるようになってきて、生きずらかった毎日が少しずつラクになってくるのを実感しました。ヨガに出会ってからは自分を客観的にコントロールできるようになってきたと思います。

最近、車を運転していると感じることがあります。
運転はヨガに似ている。
たとえば、前方・後方・サイドに意識を向けながらも運転に集中する感じはプラティーヤハーラ(感覚制御)です。ブレーキの踏み方や車間距離もさじ加減が必要。アーサナでは細部への意識を持ちながらも内側に集中するコントロールが大切です。
エンジンは温めてから走るといい。どんな運動もですが、十分に体を温めて準備することも大切です。
乱暴な運転はタイヤを傷めるし、事故を起こしかねない。優しい運転は自分のことも他人のことも思いやること。日常でもアーサナでも体や他人を労わることはアヒムサー(非暴力)です。
車の外も中も常にキレイにしておくと気持ちがいいし換気も必要。自分の体を外も中もキレイな状態にすることはシャウチャ―(清澄)です。

私にとってヨガは人生そのもの。
自分という車を自分というドライバーが運転すること。
素敵なドライブになるかは、自分次第だということを感じています。

この記事を執筆した先生

佐藤伊都子先生

http://cocobradayoga.jp
www.yogafest.jp/cafeyoga/

ヨガに出会って10年目、2014年にRYT200、FTPマットピラティスベーシックを取得。インストラクターにとして半年が経ちました。駆け出しですが、レッスンだけではなく、日常で感じたこと、役に立つアレコレ、ヨガに関することをみなさんとシェアしています。
食のことも大切にしており、ヘルシー&ビューティアドバイザーの資格を取得中。

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