ガネーシャ(गणेश, gaNeza)は、ヒンドゥー教の神の一柱。その名はサンスクリットで「群衆(ガナ)の主(イーシャ)」を意味する。同じ意味でガナパティ(गणपति, gaNapati)とも呼ばれています。
日本名:観喜天、聖天
役割:学問・財産・富の神様
属性:土着神 :シヴァ
持物:三叉劇等
シヴァの息子とされる。頭が象で、乗り物はネズミ。
象頭の由来
象の頭を持つ理由には複数の神話があるが、もっとも有名なものは以下のものである。
パールヴァティーが身体を洗って、その身体の汚れを集めて人形を作り命を吹き込んで自分の子供を生んだ。 パールヴァティーの命令で、ガネーシャが浴室の見張りをしている際に、シヴァが帰還した。ガネーシャはそれを父、あるいは偉大な神シヴァとは知らず、入室を拒んだ。シヴァは激怒しガネーシャの首を切り落とし遠くへ投げ捨てることになる。
パールヴァティーに会い、それが自分の子供だと知ったシヴァは、投げ捨てたガネーシャの頭を探しに西に向かって旅に出かけるが、見つけることができなかった。そこで旅の最初に出会った象の首を切り落として持ち帰り、ガネーシャの頭として取り付け復活させた。これが、ガネーシャが象の頭を持っている所以とされる。
片方の折れた牙の由来
いろんな説がありますが下に記すのが有名な説の一つです。
よく見るとガネーシャ様の牙は、片方が折れている。
ガネーシャ様が酔って夜道をあるいてた時に、 足下がふらついて転んでしまったときに牙を片方折ってしまった。
それを夜空の月が一部始終見てて、大笑いした。
笑われたガネーシャ様はすごく恥ずかしくて怒って
「なんじゃおまえ月の分際で偉そうに!」
と怒って牙を投げつけたんです。
それからお月様は、満ち欠けするようになったとさ。
踊っているガネーシャもよく描かれる図柄。
これは、踊りの神様でもある父親のシヴァのまね。
ガネーシャもまた、土着の神様がヒンドゥー教に取り入れられたものらしい。
南印度では特に、ガネーシャ祭りが盛んなところがある。
もともと土着の神様を、息子とか娘とか奥さんとかにして、ヒンドゥー教としてメインの神様と関連づけて何でもありにしてしまうところはいかにも印度らしい。
『マハーバーラタ』を口述筆記したガネーシャ神
聖者ヴィヤーサが語った、大叙事詩『マハーバーラタ』の内容を口述筆記したのは、ガネーシャ神であると信じられています。
聖者ヴィヤーサが、ガネーシャ神に、叙事詩を書きとめるように依頼したとき、ガネーシャ神は、その物語が完成するまで、そのペンが止まることのないように、聖者ヴィヤーサが語り続けるという条件で、それに合意しました。聖者ヴィヤーサが、もし眠ったりして、途中で、叙事詩を語るのを止めてしまったら、ガネーシャ神は、口述筆記を止めて、すぐに姿を消してしまうというのでした。聖者ヴィヤーサは、それに同意しました。けれども、ガネーシャ神の筆記速度が、普通の人とは比較にならないほど、速いことを知っていた聖者ヴィヤーサは、語ったことを完全に理解した後でしか、書かないように、ガネーシャ神に言い、ガネーシャ神は、それに同意しました。そのため、聖者ヴィヤーサは、わざと複雑な文章を考え、ガネーシャ神が、それを考えようとして止まったときに、次に語る内容を考えれるように工夫したのです。
ガネーシャ神は、『マハーバーラタ』を口述筆記したとき、折れた片方の牙をペンとして使用しました。このため、折れた方の牙は、ガネーシャ神の知性の高さの象徴でもあるのです。という牙が折れた話もあります。
※『マハーバーラタ』の中には、ヒンドゥー教における聖書のような役割を果たしている『バガヴァッド・ギータ』が包含されています。
※『マハーバーラタ』を語った聖者ヴィヤーサは、インド占星術における、もっとも重要な古典、『ブリハット・パーラーシャラ・ホーラー・シャーストラ』を著した、聖者パラーシャラの息子とされています。