ヨガ情報メディア ヨガマガ

歪み矯正だけでは不十分!骨盤開閉リズムをケアするおすすめヨガポーズ

歪み矯正だけでは不十分!骨盤開閉リズムをケアするヨガポーズ

上半身と下半身をつなぐ骨の集合体である骨盤は、内臓を支えたり正しい姿勢を保ったりする大切な部分。健康や美容のために骨盤の歪みを整えることが重要ですが、骨盤の開閉リズムを整えることもそれと同じくらい大切です。

今回は骨盤の開閉リズムや、効果的なヨガポーズについてご紹介します。

1.骨盤開閉リズムとは?

骨盤は、下腹部を下から支えるようについている複数の骨の総称。時間帯や季節に応じて開閉を繰り返しています。よく、「骨盤は閉まっている方がいい」という話を聞きますが、そうではなく、正しい時期に閉まり、正しい時期に開くことが重要です。

骨盤が閉まる時期

骨盤が閉まる時期は、朝・生理後・秋や冬など寒い時期です。骨盤が閉まると、交感神経が優位になり、活動的になったり緊張感が増します。

骨盤が開く時期

骨盤が開く時期は、夜・生理前から生理中・春や夏など暖かい時期です。骨盤が開くと、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスします。
骨盤開閉リズムを整えるためには、骨盤が閉まるタイミング、開くタイミングを意識し、ヨガポーズなどでサポートしながら骨盤を適切な状態に持っていくことが必要です。

2.骨盤開閉リズムが狂う原因

ストレス

骨盤の開閉リズムと感情は、お互いに影響を与えあっています。骨盤が閉まると緊張感が増すように、緊張感が増すと骨盤が閉まってきます。つまり、常にストレスを受けている状態だと、骨盤が閉まりっぱなしになってしまうのです。骨盤が開いているべき夜や生理前にリラックスを心がけるだけでも、骨盤の開閉リズムは整ってきます。

冷房の使用

骨盤の開閉リズムは、気温の影響を受けます。気温が高い春から夏にかけて骨盤が徐々に開いていき、真夏には骨盤が全開になります。この時冷房にあたりすぎると体が冷え、骨盤がうまく開かなくなってしまいます。すると、秋冬にかけてもうまく骨盤が閉じなくなり、不調や歪みの原因となってしまいます。一年を通して、特に下腹部周りは冷やさないように心がけましょう。

筋力不足

骨盤を支えている筋肉が弱いと、骨盤が常に開ききった状態になってしまいます。骨盤が開くとリラックスしますが、同時に倦怠感も感じやすくなります。筋肉量を維持するためには適切な運動が必要。特に骨盤が閉まっている朝や生理後の運動が効果的です。また、筋肉量だけでなく、筋肉の質にも気をつける必要があります。猫背や片足重心などの姿勢のクセは、筋肉の弾力を奪い、骨盤開閉が正常に行われなくなる原因になります。

続いて骨盤開閉セルフチェック方法について!

3.骨盤開閉セルフチェック法

骨盤を正常に開閉させるためには、骨盤の状態を知ることが大切。しかし、骨盤の開閉はミリ単位で行われるため、触っただけで骨盤の状態を見極めるのは困難です。ここでは、専門知識がなくても簡単に骨盤の状態をチェックする方法をご紹介します。

まず、仰向けに寝転がりかかとをそろえます。足首を数回ブラブラさせて力を抜き、自然な場所で止めます。この時の足の裏の開き具合で、骨盤の開閉具合を見ることができます。足の裏が、90度開いているのがニュートラルな状態です。これより角度が大きければ骨盤が開き気味、角度が小さければ閉まり気味です。また、左右の足で倒れる角度が違っている場合、骨盤が歪んでいる可能性があります。

4.骨盤開閉リズムを整える効果

骨盤開閉リズムが整うと、精神的にも肉体的にも安定した生活を送ることができます。

例えば、生理中に骨盤が正常に開くことで経血の排出が促進され、月経痛が軽減されます。また、生理中のイライラも緩和され、穏やかな気持ちで過ごすことができます。

骨盤が閉まっている時期は緊張感が増す分、やる気もわいてくるので、物事に前向きな気持ちで取り組むことができます。運動の効果も出やすいため、この時期に積極的に体を動かすことでダイエットにもなります。

骨盤開閉リズムに合わせ、気持ちがリラックスしたり、やる気がみなぎったりするため、生活にメリハリが出てきます。

5.骨盤開閉リズムを整えるヨガポーズ

骨盤を開くポーズ

アーナンダバラーサナ(ハッピーベイビーポーズ)

骨盤を開き、高いリラックス効果も得られるポーズです。寝ポーズのため、体調の優れない時や寝る前にも気軽に行うことができます。また、筋力や柔軟性も不要なので、ヨガ初心者でも簡単にできます。

太ももは無理に体に近づけず、心地いいポジションでキープしましょう。足の裏に手が届かない場合は、タオルやストラップでサポートしてもいいでしょう。

クルマアーサナ(真珠貝のポーズ)

骨盤を開く効果と、腰痛改善の効果があるポーズです。上半身を完全に倒し、口を閉じた貝のように頭とつま先をくっつける形が完成形ですが、無理に行う必要はありません。体の真ん中に真珠を抱えているようなイメージで体をそっと丸め、腰回りの伸びを気持ちよく感じられる部分でキープしましょう。手は、床につけても、足の甲につけてもかまいません。

ヴィラヴァドラーサナII(戦士のポーズII)

ダイナミックな立ちポーズで、骨盤を開くほか、脚やインナーマッスルの強化、肩こり解消などの効果があります。曲げた前脚の角度が90度になるよう、後ろ脚の位置を調整しましょう。骨盤を歪みのない状態で開くために、左右の腰骨の高さをそろえることと、前脚と後ろ脚に均等に体重をかけることを心がけます。肩の力を抜いて、リラックスして呼吸しましょう。

骨盤を閉じるポーズ

ジャタラパリヴァルタナアーサナ(ワニのポーズ)

脚をぴったりそろえた状態で左右にねじることで、骨盤の位置を調整しながら骨盤を閉めることができます。ねじりのポーズは腸の動きを活発にしたり、腰痛を改善したりする効果もあります。
両脚を伸ばしたまま体をねじることが難しければ、膝を曲げてもかまいません。その時も、両脚の位置がずれないようにしましょう。ねじるのは下半身だけで、両肩は床につけたままリラックスさせましょう。

ゴムカーサナ(牛面のポーズ)

座りポーズながら、下半身と上半身に同時に効かせることができるポーズです。脚を深く絡めて、骨盤を閉める意識で行いましょう。片方のお尻が浮きやすいので、坐骨で床を捉えるようにします。どうしてもお尻が浮いてしまう場合は、脚の絡め方を浅くしましょう。膝の位置を体の中心軸にそろえることも大切です。下半身はどっしり床に落とし、上半身は天井に向かって伸ばす意識で行いましょう。

ガルーダーサナ(ワシのポーズ)

体を中心軸に集めるポーズで、骨盤を閉める効果があります。片脚で立つので集中力やバランス力アップ、脚の強化にも効果的です。手と脚を深く絡めるので、開放した時に血液の流れも活発になります。
ポーズ中は左右の骨盤の高さがずれやすいので注意しましょう。お尻が出すぎないよう、頭からお尻まで一直線に保つことを意識します。膝を深く曲げることでバランスが取りやすくなりますが、バランスを取ることが難しければつま先を床につけてもいいでしょう。

おわりに

自分の骨盤開閉リズムを知り、正しいリズムに導くことは、骨盤の歪みを矯正することと同じくらい大切です。美しいスタイルを保ち、メリハリのある生活を送るためにも、骨盤開閉リズムをぜひ意識してみてください。

モバイルバージョンを終了