ヨガ情報メディア ヨガマガ

【保存版】ヨガの呼吸法一覧 やり方・効果・注意点を総まとめ

呼吸法とは?

呼吸は心と体をつなぐ架け橋であると言われ、マスターすると通常の7倍もの酸素を取り入れることができるようになるといわれています。

>呼吸法について詳しくはこちら

腹式呼吸とは

腹式呼吸とは横隔膜を使う呼吸法になります。息を吸う時にお腹を膨らませて横隔膜を下げ、息を吐く時にお腹をへこませて横隔膜をあげる呼吸法になります。

腹式呼吸の効果とは

腹式呼吸には様々な効果があります。特に自律神経の乱れを整える効果があるようです。吸う時は交感神経が優位に働きストレスの解消や筋肉を活性化させて、気持ちを前向きにして活動的になると言われています。吐く時は副交感神経が優位になるため休息や筋肉ほぐし、リラックス効果があると言われています。

腹式呼吸の方法とは

1.自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.両鼻からゆっくりと息を吸ってお腹を膨らませます。
4.鼻から息を吐きながらお腹をへこませていきます。
5.息を吐き切ったらゆっくりと息を吸ってお腹を膨らませていきます。この動作をゆっくりと10回ほど繰り返します。

注意点
慣れていない方は手のひらをお腹に添えてお腹の動きを確認してみましょう。慣れるまでは吸う時間と吐く時間を同じ比率で行い、慣れてきたら吐く時間を吸う時間より長くしましょう。

一言アドバイス
腹式呼吸は肺を大きく広げることにより酸素をたくさん取り入れることができます。普段あまり使うことのない肺の下部に新鮮な酸素を送り込むことができます。日常生活でも取り入れることをお勧めいたします。

丹田呼吸法とは

丹田とはヨガで言う第2のチャクラになります。体の中心である骨盤と腹筋を囲む内部「下腹」のことを言います。正確にはおへそから指4本分ほど下になります。丹田呼吸法とはこの下腹を使って行う呼吸法になります。

丹田呼吸法の効果とは

丹田は人間のエネルギーが集中していると言われていてこの部分に新鮮な酸素を送り込むことにより心と体に活力を与えることができます。身体的には全身に力がみなぎり活動的になります。精神的には前向きに物事をとらえることができたり、やる気や情熱が湧き出てくるようになります。

丹田呼吸法の方法とは

1.自分の楽な姿勢になります。
2.丹田に意識を集中させます。
3.息をゆっくりと吐き出していきます。このときに丹田から空気を絞り出すような感じで行いましょう。
4.吐く時に下から丹田、へそ、気管支、鼻の順に意識をしながら吐き出しましょう。
5.吐き切ったら息を吸います。鼻からゆっくり吸って気管支、胸、へそ、丹田の順に空気を下に降ろす感覚で行います。胸をふくらませるのではなく丹田を膨らませましょう。
6.最初は3分~5分ほど繰り返して行い、慣れてきたら15分、30分と時間を伸ばして繰り返し行いましょう。

注意点

息を吐く時は心の中で1~8までカウントしながら吐きます。お腹をへこませるように意識をしましょう。吸う時は1~4までカウントしながら吸います。

胸式呼吸とは

胸を使って呼吸する呼吸法になります。助間筋を主に使って助骨を積極的に広げる呼吸法になります。息を吸うことで腹筋を収縮させて横隔膜を刺激することで助骨が斜め上に大きく広がる呼吸法になります。

胸式呼吸の効果とは

リラックス効果はもちろんですが自律神経を整える効果もあります。姿勢を正して基礎代謝をアップさせる効果もあるためダイエットにも繋がります。

胸式呼吸の方法

1.自分の楽な姿勢に座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.軽く息を吐き出してからお腹をへこませます。
4.お腹をへこませたまま息を吸います。息を吸いながら胸を開いて両肩を外側に広げます。
5.吐きながら胸の筋肉をリラックスさせて広がっている助骨を閉じるイメージで息を吐き出していきます。
6.胸を使ってゆっくりと10回ほど繰り返します。

注意点
胸の動きに意識を向けましょう。慣れるまでは吸う時間と吐く時間を同じにして慣れてきたら吐く時間を吸う時間よりも長くしましょう。お腹はなるべく動かさないで行います。

一言アドバイス
胸式呼吸では取り入れた酸素を肺の中央部分に送り込むことができます。通勤時間やちょっとした仕事の合間にでも取り入れてみてはいかがでしょうか?

完全呼吸法とは

完全呼吸法とは肺全体を使った呼吸法になります。肺全体を包む胸郭の上部、中部、下部を使った難易度の高い呼吸法になります。

完全呼吸法の効果とは

呼吸器官の全てを使う呼吸法になるため様々な効果があります。リラックス効果はもちろんですが筋力アップや筋肉の緊張をほぐして内臓が強化されます。また新陳代謝を上げ、背筋を正すため余分の脂肪を落とすサポートもしてくれます。

完全呼吸法の方法とは

1.ご自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.息をゆっくりと吐きながらお腹をへこませます。
4.息を吸いながらお腹を膨らませてそのまま更に胸を開いて両肩を後ろに引いていきます。
5.そのまま両肩を上に持ち上げて空気をいれます。
6.息を吸い切ったら息をゆっくりと吐きながらお腹をへこませて胸をもとの戻していきます。肩を下げて息を吐き切ります。

⑦この呼吸を5回ほどゆっくりと繰り返していきます。

注意点
いきなり完全呼吸法から行うのではなく、腹式呼吸、胸式呼吸、肩式呼吸を練習してから行いましょう。

一言アドバイス
完全呼吸法をマスターするためにはまずは腹式呼吸→胸式呼吸→肩式呼吸→完全呼吸の順番で練習すると良いでしょう。

火の呼吸法とは

火の呼吸とは「クンダリーニヨガ」で行われる呼吸法になります。短く、速い呼吸を行うことが特徴です。短時間でエネルギーを引き出すことでも知られているためスポーツ選手や格闘家の間でも取り入れられている呼吸法になります。

火の呼吸法の効果とは

体の免疫力や集中力を高め、熱い呼吸は脳にまで到達するため脳の活性化にも繋がります。また内臓に溜まっている老廃物を排出し、体の内側からきれいにしてくれる効果もあります。心の落ち着きを取戻し、ストレスにも負けない心と体作りにも役立つとされています。新陳代謝を高め、ダイエットや美容にも効果があります。

火の呼吸の方法

1.自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.鼻から息を吐きながらお腹をへこませます。フッフッ・・・とリズミカルに息を吐き出していきます。
4.この時息を吐き出す速さは1分間に200回程度になります。

注意点
大変難易度の高い呼吸法になりますので慣れるまでは1分間に30回を目安に行うと良いでしょう。妊娠中や生理中の人、耳や目に問題のある方は行わないようにしましょう。

一言アドバイス
火の呼吸は腹式呼吸を完全にマスターした人のための呼吸法になります。まずは基本の腹式呼吸をきっちりと習得してから行うと良いでしょう。

マントラ呼吸法とは

マントラとは心の中や実際に声に出して歌ったり、唱えたりする言葉の事を言います。マントラ呼吸法とは頭の中で唱える音に集中させながら行う呼吸法になります。

マントラ呼吸法の効果とは

集中力が高まり、心身を調和させる働きがあります。マントラ呼吸法を続けるとより深い瞑想状態に入れる効果もあります。心を安定させ、不安や恐れを取り除きたい人にもおすすめの呼吸法になります。日頃の騒音や慌ただしさから抜け出したい時にも効果的な呼吸になります。

マントラ呼吸法の方法

1.自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.息を吸いながら頭の中で「アー」と唱えます。
4.息を吸い切ったら吐きながら今度は「オーム」と頭の中で唱えます。
5.頭の中でこの二つの言葉を聞きながら自分の心の声を聴いていきます。
6.精神を1点に集中させて行います。

注意点
他の音や雑念に惑わされないようにしましょう。頭の中で唱えた音に集中することが大切です。慣れていない方は誰もいない空間で行うことから始めてみましょう。

一言アドバイス
都会の中で毎日忙しなく過ごしている人や音に敏感で歌を歌ったり、声を出して話すことが好きな人に向いている呼吸法になります。

ハタ呼吸法とは

ハタ呼吸法はハタヨガの呼吸法になります。ハタヨガはヨガの形式の中でも最も普及していると言われています。ハタ呼吸とは太陽=ハと月=タの2つをバランスよく呼吸に取り入れると言うことです。

ハタ呼吸の効果とは

自律神経のバランスを整え、脳をリラックス状態にします。集中力を高める効果もあります。就寝前に行うと安眠効果があります。朝目覚めに行うと頭がすっきりし、気持ちを前向きにする効果もあります。

ハタ呼吸の方法とは

1.自分の楽な姿勢に座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.両方の鼻から息を吐き切ります。
4.右手の親指で右の鼻の穴をふさぎ、左の鼻の穴から息を吸い込みます。
5.吸い切ったら右手の薬指で左の鼻をふさぎ、右の鼻から息を吐き切ります。
6.そのまま右の鼻から息を吸い込み、そのまま右の鼻をふさぎ、左の鼻から息を吸い込みます。
⑦これを交互に3~5回ほど行います。慣れてきたら10回、20回と増やしていきましょう。

注意点
あまり難しく考えなく、慣れない方はまずは続けることから始めてみましょう。

一言アドバイス
特に気分が落ち込みやすい時や仕事の合間、頭を一度リセットしたい場合、心と体をニュートラルな状態にしたい場合にもお勧めです。

バストリカとは

バストリカとは肺に強引に酸素を出し入れする呼吸法になります。「ふいごの呼吸法」とも呼ばれています。ふいごとは鍛冶屋が使う道具のことで火を起こすために空気を吹き入れる物です。

バストリカの効果とは

バストリカでは胃に燃えるほど熱い空気を送り込み、下腹部なかの大腸に溜まっている蓄積した老廃物(アパーナ)を燃やす効果があると言われています。内臓の働きを活発にする効果があります。

バストリカの方法

1.自分の楽な姿勢で座ります。
2.背筋を伸ばして首の後ろを伸ばしてます。
3.一気に鼻から息を吸い、腹筋を締めて素早く息を吐き出します。
4.これを10回~20回テンポよく繰り返していきます。息を吸うたびにお腹を緩め、吐くたびにお腹を引き締めます。
5.終わりましたら楽な呼吸をして息を整え、屍のポーズで体を休めます。

注意点
始める前に鼻洗浄を行うまたは鼻をかみます。慣れていない方が行う場合は注意が必要です。めまいを感じる場合がある時は直ぐに中止しましょう。また妊娠期間中や生理中の方、耳や目に問題がある方も避けた方が良いでしょう。

一言アドバイス
バストリカは難易度の高い呼吸法のため、初めは2,3回行い数週間~数か月間かけて少しづつ回数を増やしていきましょう。

シータリー呼吸法とは

シータリーとは「冷却」「冷やす」「熱を冷ます」などの意味があります。夏の暑い時期に行うと体の内側から冷やしてくれます。口から息を吸い込み、鼻から吐きだすという特徴の呼吸法になります。

シータリー呼吸法の効果とは

リラックス効果や頭をスッキリさせる効果があります。体温を下げることにより蒸し暑い時期の体のほてりや不快感なども取り除いてくれます。喉に潤いを与え、血液を浄化させ、全身に活力を与える効果もあります。

シータリー呼吸法の方法とは

1.自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて上半身の力を抜きます。
3.口を開けて舌を筒状に丸めます。
4.下を丸めた状態からゆっくりと息を吸い込みます。
5.そのまま口を閉じ、喉を締めるイメージで両方の鼻からゆっくりと空気を吐き出します。
6.これを5~10回ほど繰り返します。

注意点
慣れてきたら息を吸い込んだ後、少しだけ(1秒~3秒ほど)息を止めてみましょう。回数も徐々に増やしていくと良いでしょう。

一言アドバイス
シータリー呼吸法はヨガ以外の時でも気軽にできる呼吸法になります。夏の暑い時期や頭を冷やしたいとき、クールダウンしたい、冷静になりたい場合には外出先でも行うと良いでしょう。

カパラバティ呼吸法とは

カパラとはサンスクリット語で「頭蓋骨」、バティとは浄化と訳されます。頭蓋骨を活性化させる呼吸法と言われています。頭蓋骨を輝かせる呼吸法とも言われていて古くから行われている呼吸法です。脳に大量の酸素を送り込む、最もハードな呼吸法の1つだとされています。

カパラバティの効果とは

名前の通り、頭蓋骨=脳に大量の酸素を送り込むので頭をスッキリとさせる効果があります。特に頭を使うことが多い仕事に就いている人、思考力が必要な人、クリエイティブな仕事に就いている人などにお勧めで仕事の前や仕事の合間など頭をリセットさせたい時や頭を働かせたい場合にも効果的です。

カパラバティの方法

1.自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.下腹部に意識を向けます。両手を下腹部に添えても良いでしょう。
4.口を軽く閉じて鼻から鋭く、短い息を「フッ、フッ」と吐き出します。
5.これを等間隔で30秒~1分ほど(30回~70回)行います。

注意点
慣れていない方は20回~30回ほどから始めていき、慣れてきたら回数と時間を伸ばしていくと良いでしょう。

一言アドバイス
難しく感じるかもしれませんが、初めはゆっくりとしたペースでも良いので定期的に行うことをお勧めいたします。

ウジャーイ呼吸法とは

ウジャーイ呼吸法とは「勝ち誇った」または「広がった」という意味があります。この呼吸法は息を腹部に下すのではなく胸の上に上げておきます。息で胸が膨らむことからこの名前が付けられたようです。呼吸をする時に「スゥー」っと音を立てながら行います。

ウジャーイ呼吸法の効果とは

ウジャーイ呼吸法は「暖める呼吸法」とも言われていて大きなエネルギーを生む出す呼吸法だとされています。体を温めることはもちろん、血行を良くし、内臓の機能の向上、気持ちを前向きにしてリラックス効果があります。

ウジャーイ呼吸法の方法とは

1.ご自分の楽な姿勢で座ります。
2.目を閉じて背筋を伸ばします。
3.息を吐き切ったら骨盤底筋を締めます。鼻から息を吸いながらお腹をへこましていきます。この時に声門を部分的に閉じて「スゥー」っと音を出します。
4.息を吸い切ったら今度はゆっくりと息を吐きながら喉の筋肉を引き締めて同じように「スゥー」っと音を立てます。この時に下腹部が動かないように注意をしましょう。
5.最初は1回~3回ほどから始め、慣れてきたら15回ほど増やしてみましょう。
注意点

慣れるまでは「スゥー」っという音でも構いませんが慣れてきたら「ウジャーイ」の音がでるように心がけましょう。

一言アドバイス

難しい呼吸法になりますが定期的に行うとできるようになります。腹部を動かさずに空気を滑らかに動かすことを忘れずに行いましょう。

モバイルバージョンを終了