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ヨガとマントラについて

ヨガとマントラについて

「マントラ」。ヨガや瞑想を学んでいるとだれもが必ず一度は耳にする言葉。
ヨガ・瞑想のほかにも、宗教やスピリチュアルなどのジャンルでも見かけることが多いですが、ヨガのなかではどのようにとらえられているのでしょうか?
今回はヨガとマントラについてご紹介いたします。

意味や起源

「マントラ(mantra)」はサンスクリット語。
もともと古代インドで賢者や僧侶が使っていた言語です。ヨガの世界ではおなじみの言葉ですね。

語源となっているのは “manas”—「マナス」。
いわゆる専門語なので長い解説が入るところですが・・・わかりやすくいうと「感情」です。
ヨガ哲学のクラスで「心」「マインド」の働きのひとつとして学んだかたも多いのではないでしょうか?

感情や心をコントロールするツールとしての言葉、それがマントラです。

ちなみに日本で一番よく知られているマントラは「般若心経」。
そのほか、神道での「大祓詞」、カトリックでの「アヴェ・マリア(聖母マリアへの祈り)」のような祈りの言葉もマントラと考えられています。

ヨガで広く使われているマントラは、昔は男性の僧侶など特定の条件の者だけしか唱えることができませんでしたが、現在は、ほとんどのマントラがあらゆる人に開かれています。

Photo by Wikipedia/Shivamsetu

続いて、マントラがヨガに取り入られている理由を探っていきます。

マントラがヨガに取り入れられている理由

本格的なヨガレッスンでは、はじめと終わりやレッスンのなかでマントラを唱えることがとても多いのですが、なぜでしょうか?

 

ヨガの目標のひとつは「心と体を上手に自己コントロールする」こと。
そのため身体をさまざまに動かすテクニックがあります。
もっとも有名で人気があるテクニックが、おなじみ、ヨガのポーズ(アーサナ)。
また、呼吸法(プラーナヤーマ)も重要なテクニックです。

さらに、
聖典を音読する
キールタン(讃美歌)を歌う
マントラを唱える
など、良いイメージを持つ言葉を口にすることもヨガでは重要視されています。

良いイメージをもつ言葉や聖なる言葉を、意識を向けて発声することで、集中力が養われます。同時に、瞑想に入るための環境を整えていきます。

マントラで期待できる効果

マントラのように良い言葉・ポジティブな言葉を発すると、まず、身体のなかに精妙で心地よい振動が生まれます。
そして、それは身体から周囲の空間まで響いていきます。
さらに、精妙で心地よい響きにあふれて自分や周りに穏やかなスペースが生まれます。
ヨガが目指す「シャンティ」な環境を作り出すことができるのです。

このような環境のなかに身を置くことで日常の疲れが癒されたり、新たなひらめきが生まれたりといった良い効果も十分期待できます。

もしそこがコンサートホールやお寺・教会の聖堂のように音が響きやすい場所だった場合には、さらに音が共鳴していくので、効果もさらに高まるでしょう。

続いて、ヨガレッスンでよく使われるマントラについてご紹介していきます。

ヨガレッスンでよく使われるマントラ

流派を超えよく使われるマントラをあげてみました。

1.オーム

これは多くのヨガレッスンではじめと終わりに唱えることが多いです。
「よろしくお願いします」「ありがとうございました」という感覚に近いのではないでしょうか。

2.オーム シャーンティ シャーンティ シャーンティ(ヒ)

レッスンの終わりにこちらを唱えることが多いマントラです。
レッスンですっきりした状態が続くようにと思いを込めて唱えてみましょう。

3.ローカーハ サマスターハ スキノー バヴァントゥ

世界の平安を願うマントラ。
シャンティマントラと一緒に唱えることがあります。
「世界のすべてが平安でありますように」

Miten & Deva Premal – Lokah Samasta, Soul in Wonder

キールタンの歌姫デヴァ・プレマール。あたたかなメロディにのせて1から3のマントラを歌っています。

4.オーム ナマ シヴァーヤ

流派によってはレッスンのなかで唱えます。
「シヴァ」は神様の名前のほかに「吉兆」という意味もあります。

Om Namah Shivaya – Krishna Das Live! Songs With Lyrics

世界中のヨガファンに人気があるクリシュナ・ダースによる「オーム ナマ シヴァーヤ」

5.ガヤトリーマントラ

少し長いですが、非常に強いパワーをもつマントラとしてよく知られています。
インドなどのレストランやチャイ屋でBGMとして流れていることもあります

オーム
ブール ブワッ スヴァハ
タット サヴィトゥル ヴァレーンニャム
バルゴー デーヴァッスヤ ディーマヒ
ディヨー ヨー ナッ プラチョーダヤート

Gayatri Mantra 108 times Anuradha Paudwal

インドの人気女性歌手・アヌラーダ・パウドウェルによるガヤトリー・マントラ

実践するときのポイントや注意点

マントラの効果が高まるためのタイミングや姿勢などはありますが、今回ご紹介したマントラにはタブーはありません。

また、マントラには3つの唱え方があります。

気に入った響きのマントラがあれば日常生活のなかでどんどん口に出したり、心のなかで唱えてみてくださいね!

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